育休を取得して復帰する社員が増えていますが、復帰後に、
これまでと同じように働けなくなることでモチベーションを下げてしまう社員が多くいます。
当研修では、復帰前の社員、育児と両立しながら働く社員の不安をやわらげ、
両立していく上での考え方や心構えを説き、具体的な対応策を提示して、
モチベーションの向上を図ります。
パートナーや上司と一緒に参加いただくことも増えており、本人だけでなく、
周りの人の意識改革と具体的なサポートを促すこともでき、効果的です。
仕事と育児を両立する社員、そのパートナーや上司
企業では出産で退職する女性社員が年々減少し、産休・育休後に復帰して子育てと両立しながら働く社員が増加しています。
また、男性の育休義務化が話題になったり、男性の育休取得率の向上を目指す企業が増えるなど、男性の両立を許容する職場風土も広がりを見せています。
若い世代を中心に男女問わず「育児をしながら働きたい」「育児をしながら働かざるを得ない」という人は増えており、子育てをしながら働き続ける人は今後ますます増えていくと思われます。
しかし、小さい子供を抱えた復帰後の生活は、それまでとは大きく変わります。
働く時間は制約を受けるようになり、家に帰ってもやることが山積みです。
物理的制約だけでなく、精神的にも様々な不安や悩みを抱えがちです。
そのため多くの人が、復帰前にはうまく両立していけるのかと不安を感じ、復帰後も仕事と育児に追われるため、意欲的に仕事をしたり先のことを考えたりする余裕は持てない状態になっていきます。
復帰後に、両立の大変さ、思うように働けないもどかしさ、職場への後ろめたさなどから、働くことに対するモチベーションが下がってしまう社員も多くいます。
その結果キャリアを諦めたり、必要最低限のことだけをしようと考えるようになったり、或いは退職してしまう社員もいます。
管理職など周りの対応の問題もありますが、本人の不安を払拭し、両立のコツやポイントを教え、両立に対する自信と覚悟を持たせて、前向きに仕事に取り組んでもらうようになるための研修が必要となります。
当セミナーではまず、仕事と育児の両立に関する最新情報をお伝えし、両立を取り巻く環境についてご理解いただきます。
次に、仕事に対する考え方や、両立しながら仕事をしていく上で注意すべきこと、気を付けることなどについてお話しします。
家庭内では家事育児を主にパートナーと分担していくことになりますが、分担に関する考え方や、具体的なアドバイスをお伝えいたします。
両立してきた先輩社員に講師がインタビューをする形で体験談をお話しいただくこともありますが、受講者が、両立後の生活をイメージできるため大変好評です。
ワークは、夫婦で参加している方が多い場合は「パートナーシップワーク」を行い、夫婦で具体的に分担について話し合っていただきます。
復帰前の社員に、パートナーとともに参加いただくのがベストですが(パートナーが別の会社の人でももちろんOK)、既に復帰している社員、将来育休取得を考えている社員や、両立社員の上司にご参加いただくことも効果的です。
【対象者】
・仕事と育児の両立に直面している社員(妊娠中、産休・育休中、復帰直後、時短中、フルタイムで両立中、など)
・上記社員のパートナー
・将来育休取得を考えている社員
・両立している社員の上司、同僚
・育休中にあった出来事の紹介、両立支援制度の説明、復職を歓迎するメッセージなど
◇仕事と育児の両立における現状認識
・生産年齢人口の減少の実態
・出産前後の妻の就業変化
・男性社員の育児に対する意識の変化
◇育休後の仕事
・上司との職場復帰面談
・復帰者に割り当てられがちな仕事
・時短利用のメリット、デメリット
・職場が心掛けること(対上司、組織、同僚、顧客)
・仕事と育児の両立と今後のキャリア
◇育休後の家事・育児と夫婦のパートナーシップ
・夫婦で話し合っておくべきこと
・夫に伝えたいこと、妻に伝えたいこと
・夫婦の育児休業取得タイプ
・育児の分担(保育園の送迎、呼び出し、子供の病気対応)
・家事の負担軽減のために など
【質問例】
・時間制限のある働き方の工夫
・職場でのコミュニケーション
・子供が病気の時の乗り切り方
・パートナーとの関係、工夫していること
・働き続ける目的 など
・パートナーシックワーク(パートナーと参加の場合)
・グループディスカッション
印象に残ったことや今後実施しようと思ったことなどを共有
◆夫との分担の必要性がよくわかった。しっかりコミュニケーションをとっていきたい。
◆パートナーも参加したので、分担に対する意見のすり合わせができてとても良かった。
◆当たり前のように復帰後は時短勤務と考えていたが、夫婦それぞれが働き方を見直すことで、両方フルタイム勤務することも場合によっては可能。実際にフルタイムで働く先輩ママがいて目から鱗だった。
◆自分が主にやらなければという思い込みに気付いた。もっと、夫を始め周りに頼っていいのだということが分かって安心できた。
◆仕事に対するモチベーションが上がった。仕事を通じて成長できるように、セーブしすぎないよう、されすぎないよう気をつけていきたい。
◆職場復帰面談の話を聞き、自分が今おかれている状況や考えについて、自分から上長に積極的にコミュニケーションを取っていかなければならないということが分かった。できないことだけでなくできることも伝えること、という言葉が響いた。
◆復帰前の不安な時期に心の準備ができた。同じ環境の方たちとも話せて、とても心強く感じた。
◆紹介してもらった便利グッズや家電は、早速利用したい。
◆育休を取ったら自分が頑張ってきたキャリアが止まってしまう気がしてモチベーションが下がっていたが、目標を持ち続けることの大切さの話があり、とても心に響き、前向きな気持ちになれた。
◆周りに迷惑をかける心配と後ろめたさを感じていたが、時短中はできることをきっちりとやり、また、長い目で見て会社に貢献すれば良いと言っていただいたので、安心して復帰できそう。
◆育休を取得して復帰している先輩社員の話がとても参考になった。自分が復職後に職場でも家庭でも実践しようと思える内容だった。
◆上司にも参加してもらったので、心強く感じた。
1984年総合電機メーカー入社。ソフトウェア開発部署にて大型コンピュータのソフトウェアプロダクトの開発、設計、製品企画などに従事。2度育休を取り、部長職まで務める。
2006年から2年間、社内の女性活躍推進プロジェクトのリーダーに就任。
2010年独立し、育休後コンサルタント®として法人向けに育休復帰社員、およびその上司向けの研修を開始。個人向けには育休後カフェ®を主宰し、全国及びオンラインで随時開催中。
2017年より育休後アドバイザー養成講座を開始。同年、育休後カフェを開催するための人材として、育休後カフェ・ファシリテーターの育成を開始。
青山学院大学 社会情報学研究科 特別研究員
特定非営利活動法人女性と仕事研究所 メンター
日本女性技術者フォーラム 法人会員
NPO法人ファザーリング・ジャパン 賛助会員
株式会社山口企画 代表取締役
著書
「改訂版 さあ、育休後からはじめよう 〜働くママへの応援歌」
「子育て社員を活かすコミュニケーション【イクボスへのヒント集】」